はじめに
第七回に続いて、今回も3問の厳選問題について学んでいこう!
今回は『固有多項式、固有空間、ケーリーハミルトンの定理』に関する問題だ。後々出てくる行列の対角化において中心的な役割をする問題たちなのでここでしっかり理解しておきたい。では、早速やっていこう!
問題.22
次の行列 \(A\) によって定まる線形写像 \(f_A : \mathbb{R}^{3} \longrightarrow \mathbb{R}^{3}\) について、その固有値と、各固有値に対する固有空間の基底を一つ求めよ。$$A=\begin{pmatrix}1&3&0\\0&-2&0\\-3&0&2\end{pmatrix}$$
問題.23
線形写像 \(f : \mathbb{R}^{2} \longrightarrow \mathbb{R}^{2}\) は、
$$f(\boldsymbol{e}_1)=\begin{pmatrix}2\\-1\end{pmatrix}、f(\boldsymbol{e}_1)=\begin{pmatrix}-1\\2\end{pmatrix}$$によって定められている。\(ただし、\boldsymbol{e}_1=\begin{pmatrix}1\\0\end{pmatrix}、\boldsymbol{e}_2=\begin{pmatrix}0\\1\end{pmatrix} である。\)
\(f\) の固有値と、各固有値に対する固有空間の基底を一つ求めよ。
問題.24
問題.22の行列 \(A\) に対して、\(A^{5}-4A^{3}-A^{2}+5E\) を求めよ。
最後に
今回の問題たちは、比較的解きやすかったのではないだろうか?
少し面倒だったのが、固有空間を求めることである。しかし、固有方程式を解くことさえできれば何とかなるという問題なので、少し練習さえ積めば問題なくマスターできるだろうと思う。
解答の方には、理論的な内容も盛り込んだので、より深い内容に触れたいときは読んでみてほしい。
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